2022年8月10日

【ドローン飛行許可】追加基準の適合入力とは?Mavic Miniの場合の入力内容

大阪市都島区の行政書士デザイン事務所です。

 

DIPS(ドローン情報基盤システム)でドローンの飛行許可承認を申請する場合は、①申請者情報の登録 ②機体情報の登録 ③操縦者情報の登録 ④申請書の作成の順で入力します。

 

DIPS2.0

 

①申請者情報の登録では、申請者の名前や住所、メールアドレスなどを登録してアカウントを作成します。登録システムでアカウントを作成済みの方は、DIPS2.0で新しくアカウントを作成する必要はありません。

 

②無人航空機情報の登録では、飛行させるドローンの機種や機体の所有者、登録記号などを入力し、③操縦者情報の登録では、技能認証(あれば)や飛行経歴などを入力します。

 

④申請書の作成では、飛行目的や飛行理由(許可承認が必要な理由)、飛行日時、飛行場所などを入力し、これらの内容と上記で登録した機体、操縦者の情報を紐付けします。

 

この飛行理由と機体情報を紐付けるときに必要なことが、飛行形態に応じた「追加基準」の入力です。

 

飛行理由に対して、国土交通省が定めた安全基準を満たしているドローンの場合は入力を省略できますが、適合していないドローンに関しては安全基準を満たしていることを証明しなければいけません。

 

飛行理由とは、以下の許可承認が必要な理由のことです。

 

①空港などの周辺、②150m以上の高さの空域、③人口集中地区の上空、④夜間飛行、⑤目視外飛行、⑥人・物から30m以内の飛行、⑦催し場所の上空での飛行、⑧危険物輸送、⑨物体投下

 

飛行理由によって飛行形態が区分されていて、飛行形態によって機体に対する追加基準が定められています。

 

飛行形態の区分

航空局が確認している飛行形態は、以下のA〜Gの10個に区分されています。

Aは、飛行理由によらず、すべての機体に求められています。

 

A(基本的機能および性能)

B(①空港などの周辺、②150m以上の高さの空域における飛行のための基準)

航空機からの視認をできるだけ容易にするため、灯火を装備することまたは飛行時に機体を認識しやすい塗色を行うこと

C(③人口集中地区の上空における飛行、⑥人・物から30m以内の飛行、⑦催し場所の上空での飛行のための基準)

第三者および物件に接触した際の危害を軽減する構造を有すること

C1(Cと同じ。ただし、プロペラガードを装備した場合に限る)

D(④夜間飛行のための基準)

無人航空機の姿勢及び方向が正確に視認できるよう灯火を有していること(ただし、無人航空機の飛行範囲が照明等で十分照らされている場合はこの限りではない)

E(⑤目視外飛行(補助者有り)のための基準)

自動操縦システムを装備し、機体に設置されたカメラ等により機体の外の様子を監視できること

地上において、無人航空機の位置及び異常の有無を把握できること(不具合発生時に不時着した場合を含む)

不具合発生時に危機回避機能(フェールセーフ機能)が正常に作動すること

E1(Eと同じ。ただし、国土交通省が示すメーカー指定の自動操縦システム及び機外の様子を監視できるカメラを装備した場合に限る)

F(⑧危険物輸送を行うための基準)

危険物の輸送に適した装備が備えられていること

F1(Fと同じ。ただし、メーカーの指定するものを輸送する場合に限る)

G(⑨物体投下を行うための基準)

不用意に物件を投下する機構でないこと

G1(Gと同じ。ただし、メーカーの指定するものを投下する場合に限る)

 

資料の一部を省略することができる無人航空機(ホームページ掲載機一覧)には、機体ごとに飛行形態の区分が記載されています。

また、飛行形態の区分の詳細は、最終ページの欄外をご確認ください。

 

記載されている飛行形態の区分に関しては、航空局が安全基準を満たしていることを確認しているので、申請時に追加基準を入力する必要はありません。

掲載されていない飛行形態で申請するには、別途、安全に飛行できる構造を示す必要があります。

 

ホームページ掲載機

 

Mavic Mini(DJI)の場合

たとえば、Mavic Mini(DJI)を一般的な包括申請(③人口集中地区の上空、④夜間飛行、⑤目視外飛行、⑥人・物から30m以内の飛行)で申請する場合、飛行理由による必要な安全基準は以下の4つになります。

 

A(基本的機能及び性能)

C(人または家屋の密集している地域の上空における飛行、地上または水上の人または物件との間に所定の距離を保てない飛行)、またはC1(Cと同じ。ただし、プロペラガードを装備した場合に限る)

D(夜間のための基準)

E(目視外飛行のための基準)、またはE1(Eと同じ。ただし、別途国土交通省が示すメーカー指定の自動操縦システム及び機外の様子を監視できるカメラを装備した場合に限る)

 

Mavic Mini(DJI)の航空局が確認している飛行形態の区分は「A/B/C1/D」となっていますので、足りていない「E(目視外飛行のための基準)」を追加で入力し、基準を満たしていることを証明しなくてはいけません(C1はプロペラガードを装備することを示す必要があります)。

 

追加基準
 

申請する機体の飛行形態の区分は、②機体情報の登録のときのホームページ掲載無人航空機一覧画面でも確認ができます。

が付いている飛行形態の区分が、航空局の確認済みの基準です。

 

追加基準

 

DIPS2.0では、この画面の表示はなくなりました。

 

追加基準の入力方法

DIPSでは、入力した飛行理由と飛行させる機体の内容から必要な追加基準が自動で表示されます。

 

④申請書の作成で機体を選択するときに追加基準ボタンを押してください。

 

追加基準

 

Mavic Mini(DJI)の場合は、以下の追加基準の入力が必要になります。

C1

飛行理由を「③人口集中地区の上空」「⑥人・物から30m以内の飛行」とした場合、C(人または家屋の密集している地域の上空における飛行、地上または水上の人または物件との間に所定の距離を保てない飛行)、または、C1(Cと同じ。ただし、プロペラガードを装備した場合に限る)の基準を満たす必要があります。

 

追加基準C1

 

Mavic Mini(DJI)はC1の基準を満たしているので、「プロペラガードを装着して飛行させる」にチェックを入れてください。プロペラガードを装着した写真を添付する必要はありません。

 

飛行時には、必ずプロペラガードを装着して飛行させてください。

EまたはE1

飛行理由を「⑤目視外飛行」とした場合、E(目視外飛行(補助者有り)のための基準)、または、E1(Eと同じ。ただし、別途国土交通省が示すメーカー指定の自動操縦システム及び機外の様子を監視できるカメラを装備した場合に限る)の基準を満たす必要があります。

 

Mavic Mini(DJI)は、EまたはE1の基準を満たしていないので、以下の3つの追加基準の入力が必要になります。

 

自動操縦システムを装備し、機体に設置されたカメラ等により機体の外の様子を監視できること

追加基準E1

 

Mavic Mini(DJI)は、メーカー指定の自動操縦システムを搭載していないので、「機体に設置されたカメラ等により機体の外の様子を監視できる」にチェックを入れ、機体にカメラ等が設置され、カメラから映像がプロポやPC上に表示されていることを確認できる写真を添付してください。

 

機体にカメラが設置されている写真とプロポ画面にカメラからの映像が映っている写真が必要ですので、それぞれ撮影する場合は、2枚の写真を1枚に合成してください。

 

カメラ

 

飛行時には、必ず適切に補助者を配置して飛行させてください。

 

メーカー指定の自動操縦システムが搭載されているかどうかは、資料の一部を省略することができる無人航空機(ホームページ掲載機一覧)の下部欄外をご覧ください。

 

ホームページ掲載機一覧

 

地上において、無人航空機の位置及び異常の有無を把握できること(不具合発生時に不時着した場合を含む)

追加基準E2

 

「プロポの画面において機体の位置及び異常の有無等を把握できる」にチェックを入れ、機体の位置や異常の有無などがプロポ画面やPC上に表示されることを確認できる写真を添付してください。

 

GPS

 

不具合発生時に危機回避機能(フェールセーフ機能)が正常に作動すること

追加基準E3

 

「電波遮断時にはフェールセーフ機能(自動帰還機能、電波が復帰するまで空中で位置を維持する機能等)が作動することを確認している」にチェックを入れてください。

 

Mavic Mini(DJI)はリターントゥホーム(RTH)という機能が搭載されていることが確認されているので、危機回避機能(フェールセーフ機能)が確認できる資料を添付する必要はありません。

 

以上で、Mavic Mini(DJI)の追加基準の入力は終了です。

 

もし、写真や資料の添付が足りないなどの場合には、エラーが出て、次の画面に進めませんので、注意してください。

 

まとめ

ドローンの飛行許可承認を申請する場合には、追加基準の入力が必要になることがあります。

 

追加基準とは、国土交通省が確認している飛行形態以外でドローンを飛行させる場合には、追加で安全基準を証明しなくてはいけません。

 

飛行理由や飛行させる機体の種類によってそれぞれ異なりますので、申請時にしっかりと確認をしてください。

 

 

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